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「日本ならではの食」外国人に根強い人気 “醤油蔵”見学ツアーも

2024年7月15日 20:44
「日本ならではの食」外国人に根強い人気 “醤油蔵”見学ツアーも

日本を訪れる外国人の間で「日本ならではの食」が根強い人気です。食べるだけではなく、見学施設まで訪れる方が増えているといいます。新たな“外国人向けツアー”も立ち上がっています。

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3連休最終日の15日、東京・浅草には、大勢の外国人観光客の姿がありました。旅行中、感動したことを聞いてみると…

スペインからの観光客
「ラーメン」「おにぎり」「お好み焼き」

“日本食”のトリコになった様子。

スペインからの観光客
「家族全員、日本の料理を楽しんでいるよ」

昭和21年、日本橋に創業したといううなぎのお店「日本橋 鰻 伊勢定」には、フィリピンからの観光客が。見慣れない日本食のメニューに悩んだ様子で…

フィリピンからの観光客
「これとこれは何が違うの?」

お店
「これは丼で、これは重。入れ物が違うだけです」

量が少ないと教えてもらった「うな丼」を選択。

フィリピンからの観光客
「日本食が好き。毎日食べたい」

実はこのお店、15日から新たな試みもスタート。「アサヒビール」などとタッグを組んで、外国人観光客をターゲットとした食のツアーを開始しました。ツアーでは他にも…

アサヒビール企画・支援本部 松生まゆ子さん
「ツアー3軒目でうかがう文明堂カフェです」

日本の伝統的な食文化を体験できる、日本橋の3つの飲食店を巡るといいます。(Old Tokyo Food & Drink Tour in Nihonbashi 夜の部1人2万2000円~)

狙いは?

アサヒビール企画・支援本部 松生まゆ子さん
「日本の老舗飲食店の魅力を体感していただき、そこで一緒にアサヒビールの商品を楽しんでいただいて、輸出ビジネスの拡大につなげていきたいなと」

訪日外国人の数は、3か月連続で300万人超え。その旅行中、“日本の食”にハマった外国人が、母国でもその味を求めて、現地で購入したいという声が相次ぎました。

ブラジルからの観光客は、パックに入った飲むタイプのアイス「クーリッシュ」に感動。

ブラジルからの観光客
「手を汚さずに食べられます」
「ブラジルで販売したらすごく売れると思う」

母国とは違う“日本ならではの味”を求める外国人観光客。さらに意外な“日本ならでは”もありました。フランスからの観光客は…

フランスからの観光客
「ミルクレープ。フランス語の名前ですが、フランスではみたことありません」

日本では定番スイーツですが、フランスでは見たことがなく、日本で初めて食べたといいます。

フランスからの観光客
「きっちり整っていて、見た目もすてきです」

“日本ならでは”を求める外国人観光客の姿は、調味料の会社にも。日本のマヨネーズの歴史や製造方法が学べる、東京・調布市のキユーピーマヨネーズの施設には、今年に入って外国人が急増。毎月100人以上が訪れる人気ぶりだといいます。

マヨネーズのお土産をもらった外国人観光客は…

オーストラリアからの観光客
「日本の旅行で一番行きたかった場所の一つだよ」

ハワイには、キユーピー以外のマヨネーズも売っているといいますが…

ハワイからの観光客
「アメリカのマヨネーズはシンプルな味だから、しょうゆとかさらに味付けが必要。でもキユーピーは、それだけでおいしい」

アメリカでは、供給が追いつかないほど売れているため、新しい工場を建設中だということです。

キユーピー海外本部・海外マーケティング企画部 田村明子さん
「日本の市場は、これ以上大きくなるのは難しい。成長の鍵というのは海外にあるだろうと」

埼玉・川島町のしょうゆの蔵「笛木醤油」にも、外国人家族の姿が。ここは235年前から続くしょうゆの老舗です。

笛木醤油・十二代目当主 笛木吉五郎さん
「しょうゆです。普段はこれをしぼります」

今年に入って突然、月に200人ほどの外国人が訪れるようになったといいます。「このチャンスを逃すまい」と、社長自ら急きょ始めたのが、得意ではないという英語でツアーのガイドです。

笛木醤油・十二代目当主 笛木吉五郎さん
「身ぶり手ぶり、あと笑顔で、おもてなしの心を持って対応して、世界中に我々のしょうゆに興味もっていると認識して」

今後、輸出に力を入れ、海外への販売を強化するということです。