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“アメ横にとって神様”「パンダ」来日50年! 上野で盛り上がり見せる 中国では“ある変化”も

2022年10月28日 18:13
“アメ横にとって神様”「パンダ」来日50年! 上野で盛り上がり見せる 中国では“ある変化”も

ちょうど半世紀前の28日、2頭の「ジャイアントパンダ」が日本で初めて上野動物園にやって来ました。50年の節目に、上野周辺では盛り上がりを見せています。

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50年間、多くの人を“とりこ”にしてきたジャイアントパンダ。節目の日に、上野動物園では開園前から大行列ができていました。

来園したパンダファン(50代)
「双子ちゃんたちは、まだ30回くらい。シャンシャンは200回くらい(見に)来てる」

パンダ来日50年の28日、訪れた人に“初めて見たパンダ”を聞いてみました。

パンダファン(50代)
「ホァンホァンです」

パンダファン(50代)
「ランラン・カンカンです」

パンダファン(50代)
「カンカンとランランが来た時から好き」

50年前に来た「カンカン」と「ランラン」の名前が多くあがりました。

   ◇◇◇

ジャイアントパンダが初めて日本に来たのは、50年前の10月28日。カメラに顔を向けた「カンカン」と、おしりを向けた「ランラン」が最初でした。

その2頭が入っていた箱が、50周年を記念して、28日から上野動物園で展示されています。おしりを見せた「ランラン」も再現されています。(今年12月末まで)

節目を祝うイベントは他にも。京成電鉄では、28日から「カンカン」と「ランラン」のヘッドマークを付けた“パンダ電車”の運行を開始しました。(今年12月31日まで)

また、京成上野駅では、同じく50年前に公開されたアニメ「パンダコパンダ」の記念グッズも販売され、行列ができていました。

東京メトロもパンダの記念切符「オリジナル24時間券」を28日から販売しています。(※今年度末まで)

上野では“パンダ記念日”に街全体が盛り上がっています。上野動物園近くにある“アメ横”では、商店街の入り口にパンダ来日50周年を記念する横断幕を掲げています。

約80年前から営業している伊勢音の山崎若菜オーナーは、「パンダちゃんが新しく誕生するたびに盛り上がりがあって、アメ横にとって本当に神様です」と話しました。

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50年前の1972年、上野動物園には長蛇の列ができていました。

初めて見るパンダを目当てに、園内は「押さないでください」とアナウンスがあるほど大混雑。ただ、パンダを見るのは、ほとんどの飼育員も初めてでした。

当時、上野動物園の新米飼育員だった成島悦雄さん(73)
「まず、パンダの情報がなかったですね。実物を見た人は、上野でいえば中川(飼育)課長だけで、他の方は誰も見たことがないんです。日本でもおそらく黒柳徹子さんくらいしか見ていなかったと思う」

「(上野に来ることが決まって)3週間くらいしかないわけですよ。その間に、パンダが食べるエサを調べて用意する」

「カンカン」と「ランラン」が初来日してから50年。その後、国内で飼育されるパンダの数は少しずつ増えてきました。

パンダがいる国内の動物園は3つです。上野動物園では「カンカン」と「ランラン」を含めて、これまで15頭のパンダを飼育してきました。現在は「シャンシャン」や双子の「シャオシャオ」「レイレイ」など、5頭がいます。

神戸市にある王子動物園で、現在、飼育されているのはメスの「旦旦」のみ。そして、最も多く飼育しているのが、和歌山県にあるアドベンチャーワールドです。「永明」は「梅梅」との間に6頭、「良浜」との間に10頭の子供を授かりました。今は7頭の大家族が園で飼育されています。

現在、国内で飼育されているのは全部で13頭。その一方で、上野動物園の「シャンシャン」と王子動物園の「旦旦」は、中国のコロナの状況などにもよりますが、今年末で返還される予定です。

その中国では、ジャイアントパンダの環境にある変化が起きています。今月、国営放送で流れたのは、野生のパンダの映像です。ふらふらと木に近づくと、においを付ける「マーキング」をパンダがする様子も見られました。

新華社通信によると、現在、1800頭以上いるという野生のジャイアントパンダ。中国では去年、野生の数が増えたことなどから、「絶滅危惧種」から「危急種」に危険度のレベルを引き下げました。

来日50年を迎えたジャイアントパンダ。日本でも、たくさんのかわいらしい姿を見続けられることが期待されます。

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