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約64キロにわたる車列…ロシア軍、ウクライナの首都キエフに迫る “燃料気化爆弾”報道も

2022年3月2日 1:03

ロシア軍の地上部隊がウクライナの首都キエフに迫っています。キエフの北方では、約64キロにわたって、ロシア軍の地上部隊の車列が確認されたとのことです。軍事に詳しい専門家は、キエフへの包囲が本格化する可能性を指摘しました。

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ロシア軍はウクライナ主要都市への攻勢を強め、その侵攻は、地上から首都キエフにも迫っています。

先月28日、キエフの北方をとらえた衛星写真には、道路を埋め尽くすほどの長い車列が写っています。ロイター通信によると、ロシア軍の地上部隊の車列が約64キロにわたって確認されたということです。

この写真を軍事に詳しい専門家に見てもらうと、増援や燃料補給をしたあと、首都キエフへの包囲が本格化する可能性を指摘しました。

軍事ジャーナリスト 黒井文太郎氏
「相当の攻撃用の兵器だけではなくて、弾薬や燃料を運んでいる。これだけの量ということは渋滞状態なんですよ。要するに防御するのが難しいわけです、こんな状態だと。こういう状態になってしまったら、(この状態で)攻撃するだけの能力がウクライナにはないということ。これからシビアな戦闘がロシア側からされると思います」

こうしたなか、ロイター通信は、「実際に使われたかはわからない」としながらも、「ロシアが“燃料気化爆弾”を使ったと、ウクライナの駐米大使が述べた」と報じました。

ロシアは2007年に燃料気化爆弾の投下実験を行っていました。燃料気化爆弾は広い範囲に炎や熱風による被害をもたらし、ジュネーブ条約で使用が禁止されています。

――燃料気化爆弾を使用したとしたら?

黒井氏
「あるものはどんどん使っちゃえと、何かセーブするということではない」

黒井氏は、ロシアの作戦に変化が見られると指摘しました。

黒井氏
「今まではどちらかというと、ウクライナ軍を破りながら、どんどん攻め入るという戦い方だったが、街を包囲して街に対する無差別攻撃みたいなものが、これから、もう始まっていますが、政治的な意味で『大きな街を自分たちはどんどん制圧したんだ』と、戦果を見せる政治的な意図のほうが多い」

(3月1日放送『news zero』より)