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【箱根駅伝関連】日本クロカンは松枝がシニア男子10kmを制す 現役箱根ランナーや注目の高校3年生も健闘

2022年2月27日 20:50
【箱根駅伝関連】日本クロカンは松枝がシニア男子10kmを制す 現役箱根ランナーや注目の高校3年生も健闘
シニア男子10km優勝の松枝選手(中央)・2位葛西選手(右)・3位池田選手(左)

2月26日、第105回日本選手権クロスカントリーが福岡・国営海の中道海浜公園を舞台に開催されました。

陸上・クロスカントリー競走の日本一を決めるこの大会は、園内の大芝生広場に設けられた1周2kmのコースで行われ、急勾配の「ビッグパワーヒル」、アップダウンが連続する「キャメルヒルズ」、そして砂地の「サンドセクション」といった難所が選手を苦しめます。

【雪辱を果たした富士通・松枝(順大ОB)】
男子10kmは、昨夏の東京五輪5000m代表の松枝博輝選手(富士通・順大ОB)が、終始レースを牽引(けんいん)。前回は三浦龍司選手(順大2年・東京五輪3000m障害代表)との接戦の末に2位となりましたが、雪辱を期した今回は、オリンピアンとして圧巻のレースを見せました。

3周目の途中では、「レースに集中して足下しか見ていなかった」と、勢い余ってコースアウトするアクシデントもありましたが、最後の1周で、粘る葛西潤選手(創価大3年)や池田燿平選手(カネボウ・日体大ОB)を振り切ると、前回大会を24秒も上回る28分46秒で初優勝を果たしました。なお、連覇を狙っていた三浦選手は前夜に体調不良となり欠場しました。「本当は三浦と直接戦って倒したいなと思っていたんですけど・・・。でも、勝ててうれしいです」と松枝。今夏の世界選手権に向けた新シーズンへ、弾みをつけました。

【学生トップは創価大のエース候補】
学生トップの2位に入ったのは、創価大3年の葛西選手でした。今季は左足底のケガに苦しみ、1月の箱根駅伝には間に合わせたものの(1区15位)、その反動で箱根駅伝後に再び足を痛めていました。練習を再開したのは2月に入ってからで、この大会は「現状確認が目的」でした。それにもかかわらず、序盤から積極的に先頭集団に食らいつき、積極的にレースを進めました。「昨年1年間、チームに貢献できなかった分、今年は主要大会を走れるように、調子を合わせていきたいと思います」と、大学ラストイヤーはチームのエースとして活躍を誓います。

【駒大入学予定のスーパー高校生も大健闘】
7位には駒澤大1年の篠原倖太朗選手が入りました。さらに、今春駒澤大に入学予定の佐藤圭汰選手(洛南高校)が8位と続きました。1500m・3000m・5000mの高校記録を持つ佐藤選手は、「シニアの方達にも勝っていかないと世界の舞台では戦えない」と、あえてU20のカテゴリーではなく、シニアの部で力試し。実業団選手や大学生に割って入り、8位入賞と大健闘しました。それでも、「大学では高校記録保持者という肩書きは1回忘れて、地道に先輩方に食らいついていきたいです」と、新天地での目標を謙虚に口にしていました。

トラックシーズンの開幕を前に行われた日本クロカン。箱根駅伝を経験した実業団選手と、箱根駅伝での活躍が期待される学生ランナーが熱戦を繰り広げた大会となりました。