三谷幸喜氏、渡辺謙と「目を合わせない」

俳優の渡辺謙(53)が12年ぶりに舞台出演する三谷幸喜氏(51)の書き下ろし作品「ホロヴィッツとの対話」(9日〜)の公開フォトコールが8日、東京・渋谷パルコ劇場で行われ、渡辺をはじめ、キャストの段田安則(56)、女優の和久井映見(42)らが意気込みを語った。
20世紀を代表するピアニストの演奏を支えた調律師のフランツ・モア(渡辺)と、彼が支えた巨匠ピアニストの一人、ウラディミール・ホロヴィッツ(段田)の、ある夜の会話を軸に描く。
久しぶりの舞台に、渡辺は気負いはない。「これから50ステージあるのでそれをしっかり(キャスト)4人でタッグを組みながらガンガン前に攻めていきたい」と気合を示した。
三谷氏は「けいこ中、渡辺謙を見てきて、なんてせっかちな人だろうというのが第一印象。いろんなところに移動するとき走っている。細かくて、アイデアもいろいろ言ってくれて…、煩わしいと言っているわけじゃないですよ!!」とユーモアたっぷりに語り、「ちょっと目が合うと『三谷さん、あそこなんだけど…』と言ってくるわけですよ。だからなるべく目を合わせないようにしています」とぶっちゃけて、出演者の笑いを誘った。
モアの妻を演じる和久井は、女優デビュー25周年にして初の舞台挑戦になる。
取材陣を前に舞台の一部を披露したが、手が震えるほど緊張していたという。和久井は「きょうは朝から呼吸の仕方を忘れそうな感じです」と苦笑いで、新しい挑戦への緊張感を語った。
“舞台女優和久井”の演出について三谷氏は「皆さんがイメージしている和久井映見という女優さんと違って、新しい面を見られると思う。“ニュー和久井”をお楽しみに」と期待をあおった。