菊之助「正月らしい華やかな舞台に」

歌舞伎俳優の尾上菊五郎(72)、尾上菊之助(37)らが2日、東京・国立劇場で新春歌舞伎公演「通し狂言 南総里見八犬伝」(3日〜27日)の公開けいこを行った。
室町後期、京の将軍家と関東を統括する鎌倉公方、両足利家や各々に味方する諸大名の対立を背景に、南総(千葉県南部)地域に属する安房国の領主・里見家を救うため、八犬士が活躍するストーリー。
初役で犬山道節を勤める菊五郎は、「とても高ぶっております」と初日を控えた心境を伝え、「お正月の国立劇場は何でもありの勇ましい、勢いのある舞台でもってお客さまからも力をいただき、私どももお客さまに力を与えたい、そういう舞台ができれば幸せです」と意気込みを明かした。
犬塚信乃を勤める菊之助も「お正月らしい華やかな舞台になっている」と魅力を発信した。
舞台の最後には、書道家・武田双雲氏(39)が揮毫(きごう)した「仁義礼智忠信孝悌」の8本の幟(のぼり)が舞台に翻る演出になっている。
菊之助の書の師匠でもある双雲氏は、「僕の大好きな舞台でこういう形で関わらせてもらって光栄です」と喜び、「次回は菊之助さんに書いてもらおうと思います」と弟子の成長に期待した。
長男・和史くんの初お目見えについて質問された菊之助は「早く…とは思っていますが、タイミングもありますので、今年か来年かと思っています」と見通した。