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まもなく解散 BiSH セントチヒロ・チッチ グループの魅力は「統一性のなさ」

2023年6月23日 22:00
――ライブでは客席に飛び込むこともありますが、なぜ激しいパフォーマンスができるのか?

ライブ中は今、ここにいる自分と全く別物になるので、その時の感覚と今、考えている感覚が全然違くて、ステージに立ったら何も怖いものが無くなるから何でもできます。お客さんもメンバーもBiSHを作ってくれている人はみんなBiSHに人生をささげて、ありのままぶつかってきてくれるから、自分もそのままぶつかっていきたいなって気持ちになる。ステージに立っている瞬間が私の 生き様だと思っているから、何も怖くなくなる。最初はめちゃくちゃ猫100匹くらいかぶっていて、今考えたら気持ち悪いくらいなんですけど、いつからかそんなのは無くなってどんどん剥いでいって、ありのままの自分になったんですけど、それはみんなが受け入れてくれるってわかったから。

――メンバーの歌声はいかがですか?

面白いです。私は結構まっすぐ歌うんですけど、アイナはハスキーボイスで、声質がすごく魅力的。アユニもどんどん成長して、癖のある耳に残る歌い方。リンリンもあんな見た目で奇抜なのにすごくかわいい声、たまにシャウトして二面性があったりとか。モモコは少年なんですよ。ずっと変わらない自分のままでいる歌声、ハシヤスメは箸休め(笑)。

――性格も歌声もバラバラなのにステージではなぜ一体感を生み出せるのか?

BiSHとして向かう先、例えば大きい目標だったら東京ドームとか紅白に出たいとか、そういうものがちゃんと自分の中にあって、どんなBiSHでありたいっていう意識がこの5年の中でひとつになってきたので、だからどんなにバラバラなメンバーでも、お客さんに届けたい思いとかっていうものは一緒だからひとつになれるのかなって思いますね。

――自分に自信が持てない方々に言葉をかけるとしたら?

私は何度も自分の人生の中で壁にぶつかって。ぶつかった時に2歩下がってまた3歩進めばいいって思っているから、絶対諦めないで進むことを続けていたら、今の自分になりました。怖いと思うんですよね、自分に自信がない時って。いつか笑える日が来るから諦めないでほしいなっていうのは伝え続けていきたい。


【BiSH プロフィル】
2015年に結成し、翌年メジャーデビュー。“楽器を持たないパンクバンド”という唯一無二の表現スタイルで、さまざまな音楽ファンを魅了。横浜アリーナや幕張メッセなどでワンマンライブを開催しロックフェスにも多数出演。2021年には『NHK紅白歌合戦』への出場を果たしましたが翌年、グループを解散することを発表。6月29日の東京ドームでのライブを最後にグループとしての活動に終止符を打ちます。
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