×

小栗旬&松坂桃李「すごく反省しました」 5年前のクルーズ船でのコロナ感染拡大 改めていま思うこと

2025年6月10日 22:10

■関わった人が持つ“信念”を表現

――役作りではどんなことをしましたか?

小栗:実在のモデルの方たちがいたのでその方たちに話を聞くことはしましたけど、今回は“その人になることが目的ではなかった”。その方たちがあの日あの時どういう思いを大切にしていたのか、諦めてはいけないと思っていたことは何だったのかという“信念”みたいなものを、受け取って大切に表現していくことが役を作る上で大切だったと思います。

――“信念”とはどんなものですか?

小栗:結城(小栗さんの役)という人間が一番大切にしていたことは、この船の命を絶対に諦めないことがまず一つだったと思います。その上で“人道的”に、本来システムであればこうだけど我々が向き合っているのは全て人間であり、その人間たちに対してDMATはどう向き合っていけばいいのかということの選択肢を一番に考えなきゃいけないということ。

――お互いの演技をご覧になってどう思いましたか?

松坂:いや~(笑)

小栗:ここでいや~あんまり納得いってないんですよねって言う人はいないですよね(笑) でも桃李くん演じる立松という人と出会っていきながら、僕からするとものすごくめんどくさい存在なんですよね。役人であり、命令される相手であったりもするし。だから最初は、すごい嫌なやつでいてくれたんです立松という役で。なるべくこいつと話しないでおきたいなっていうようなムードでいてくれたのはすごく助かりました。

――撮影現場でもそういった雰囲気だったんですか?

小栗:始まった最初のころは、お互いがお互いの仕事をしているという感じだったかもしれないですね。監督とお互いコミュニケーションはとっているけど、そんなに芝居以外のところで多くしゃべらず立松と結城という関係性でいれた部分はあったかもしれないです。

松坂:そうですね。現場に入ったらその役の距離感というのはあったかもしれないですね。

■映画を見た人に感じてほしいこと

――映画で伝えたいことや感じてほしいことはありますか?

小栗:今回ってみんなが通ってきて、みんなが感じて不安になって恐怖して希望を持ってみたいなことがあったエピソードなので、ここを見てほしいとか感じてほしいというよりは、見る皆さんによって受け取るものも見るものもフォーカスを置くところも違ってくると思う。そこをぜひこの映画を通して体感・体験してほしいと思います。

松坂:見てくださる皆さん一人一人の回答が全員違うと思うので立場や年齢や性別によって、皆さんなりの言葉でそしゃくしていただいてこの作品に対する思いみたいなものが一つ何かあればうれしいなと思います。

最終更新日:2025年6月10日 22:10