北大路欣也 千葉真一さんへ、撮影10日前に配役交換を申し出ていた「グッとにらまれまして」
■当初、主人公を演じるのは千葉真一さんのはずだった
実は本作は製作開始当初、千葉さんが主人公・山中、北大路さんが大友を演じる予定でしたが、北大路さんの希望により配役を変更。そのきっかけについて北大路さんは「台本をいただいて、山中の人生と大友の人生を読ませていただいたんですが、本を読んでいるうちに、大友が出てくると千葉さんの顔が出てくるんですよ。それで山中を読むと(これは)自分じゃないかな? という、何回読んでもそうだったんです。それで正直に、監督はじめプロデューサーの方に“実はこういう感じで僕は受け取りました。僕としては山中をやりたい、千葉さんは多分承知してくれないと思いますけれど”(と言った)」と振り返りました。
しかし、役を交代したいと北大路さんが申し出たのは撮影を始める10日前だったそうで、千葉さんは既に準備を進めていたといいます。
司会者からの“千葉さんは難色をしめしたのでは?”という問いに、北大路さんは「当然だと思います。逆の立場だったら当たり前だと。(今だったら)そんな無礼なことできないじゃないですか」と返答。しかし、当時は何か予感があったようで「なんか(役の交代を)言ってもいいんじゃないかなって気がしたんですよ」と心境を明かしました。
■配役交代後の千葉真一さんは「そばに行くのも怖いくらい」
北大路さんは、役を入れ替えた後の千葉さんの様子について「千葉さんにはなんとなく目を合わせるとグッとにらまれましてね、役そのままだったんですよ、そばに行くのも怖いくらいで」と懐古。また「クランクインして1週間目に監督に呼ばれ、“これはね、この役でお互いに正解だな”と言われたんですよ。もう良かったぁと(思いました)」と、当時を振り返りました。
『さよなら 丸の内TOEI』プロジェクトでは5月9日(金)~7月27日(日)の80日間にわたって数々の過去作品を特集上映。劇場を活用したイベントも行われます。