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【特集】若者が乱発する「やばい」 便利な言葉の一方で語彙力不足に懸念も "感情リテラシー"を育てる教育現場の取り組み

2025年5月23日 21:03
【特集】若者が乱発する「やばい」 便利な言葉の一方で語彙力不足に懸念も "感情リテラシー"を育てる教育現場の取り組み

こんなとき、とっさに何て言いますか?

■20代
(Q.宝くじで3億円当選)「やば!」「うそ、やば!」
■高校生
(Q.起きたら待ち合わせ5分前)「うわ!やば!」
■高校生
(Q.三ツ星フレンチを食べたら?)「やばい、ほっぺた落ちる。うますぎ」

大人から子どもまで、さまざまなシチュエーションで口をついて出てくる「やばい」。現代人にとっては、喜怒哀楽を表す便利な言葉になっているようです。

■高校生
「めっちゃかわいい子いたら、やばいって言う」
■高校生
「やばいうれしいもあるし、やばい悲しいもある」
■幼稚園児
「めっちゃ良いことに使う」
■20代
「びっくりしたとき。興奮したとき。何か良いものが手に入ったとか」

この「やばい」という言葉。使われ始めたのは、江戸時代までさかのぼります。諸説ありますが、牢屋などを意味する「厄場(やば)」が転じたもので、当初は「危険」「不都合」といった意味で使われていたようです。

ところが、現在は街頭インタビューで聞いただけでも、たくさんの意味で使われるようになっていて、ポジティブな意味でも使われています。

なぜ「やばい」だけで済ませてはいけないのか。福井市内の学校では、語彙(ごい)について考えるユニークな授業が行われました。

■生徒の会話
「え、でもやばいのは理科の授業中にさ」「あれはやばい」
■生徒の会話
「やばいって、やばい!」「これはやばい」

休み時間に飛び交う「やばい」の声。福井大学教育学部附属義務教育学校ではこの日、7年生のクラスで「感情の語彙」をテーマにした国語の特別授業が行われていました。

■授業風景
「驚くを表す感情、語彙を引っ張り出す、引き出すということをやっていきたいと思います」

まずは思いつくままに挙げていきます。

■生徒たち
「仰天」「腰を抜かす」「面食らう」「目から鱗が落ちる」

さまざまな表現が出ましたが、まだまだあるはず。次のステップでは、シチュエーションに当てはめて考えます。

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