「平家物語」全編を弾き語り 新潟市の男性が1年半かけ伝統つなぐ 《新潟》
祇園精舎の鐘の声で始まる「平家物語」。琵琶を弾きながら語り継ぐ活動をしている男性が新潟市にいます。1年半かけて作品の全編を語り終えました。
本堂に響く琵琶の音色…。
「平家琵琶」は鎌倉時代から伝わる伝統芸能です。新潟大学人文学部の高橋秀樹教授は、新潟市の寺で語り継ぐ活動をしています。
「祇園精舍の鐘の声、諸行無常の響きあり」
「平家物語」は平清盛を中心とした平家一門の繁栄から源氏との戦いに敗れて滅んでいくまでのありさまを描いた作品です。
高橋さんはおととしから全200句の弾き語りに挑戦しています。1年半をかけて15日、すべての句を語り終えました。
〈訪れた人〉
「平家物語はこんなに壮大というものだってことが、 やっとわかった」
全編を通して披露できるのは全国で数人しかおらず、文化の継承が課題となっています。
〈新潟大学人文学部 高橋秀樹教授〉
「絶えることなくつなぐことができたな。誰かがまたこれをつないで続いてくれる人がいれば将来につながっていけば幸せだなと思います」
高橋さんは今後、県外でも語りを披露していくということです。