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経済
2013年10月2日 20:08

消費増税発表から一夜…対応に苦慮する企業

 来年4月から消費税率を8%に引き上げるという安倍首相の正式発表から一夜明け、経済産業省に価格転嫁の対策室が設けられるなど政府の動きが本格化してきた。一方で、商品やサービス販売の現場では、各企業が増税分を価格に上乗せするか否か対応に苦慮していた。

 経済産業省1日、新たに「消費税転嫁対策室」と呼ばれる対策室が設置された。主な仕事は、大手企業が下請けの中小企業に対して圧力をかけ、増税分を反映させずに価格を据え置かせるなど負担を押しつけないよう監視を行うことで、監視をするのは「転嫁対策Gメン」と呼ばれる職員。中には大手日用品メーカーに30年勤務した経験のある人もいる。業務にあたってはマル秘のマニュアルも用意されていて、企業が法律に違反し、それが悪質な場合は勧告を受け、企業名も公表される。

 一方、増税によって私たちの家計にも様々な影響が及ぶことになる。例えば郵便料金は現在、はがきが50円、封書が80円だが、日本郵便は増税後、料金に増税分を上乗せすることを検討しているという。今回、値上げされれば20年ぶりのこととなる。

 3メガバンクは平日の夜間や休日に預け入れや引き出しを行う際の現金自動預け払い機(ATM)の手数料を引き上げる方向で検討に入っている。(1万円以下の場合・105円から108円の見通し。1万円超の場合・210円から216円の見通し)

 東京ディズニーリゾートを運営するオリエンタルランドは、現在、大人6200円の1日券を増税分値上げすることを検討している。

 JR東日本は、SuicaなどのIC乗車券を使った場合、1円単位での値上げを検討している。ただ、券売機では1円や5円硬貨が使えないため、増税後も料金は10円単位のままで、来年4月以降は「2つの料金」が存在する可能性がある。例えば、東京~と新宿では現在の料金は190円だが、IC乗車券では増税分がそのまま上乗せされ195円に、切符では1円単位が四捨五入され200円になる計算となる。区間によってIC乗車券と切符のどちらかが安くなるなど、差が生じることになるのだ。

 消費税増税分の価格への上乗せを検討する企業がある一方で、対応に悩む企業もある。自動販売機では、増税の3%分は10円には満たないため、大手飲料メーカー各社は値上げするかどうかは今後、検討すると話している。

 また、都内のあるゲームセンターでは、表示増税分の上乗せはそう簡単ではないという。

 ティーアール・サービスアミューズメント事業部の丹野陽亮営業課長「30何年間、100円一枚で遊べるというようなイメージに固定された考えになっちゃってますので、それを打ち破っていくのは難しいかなというのはありますよね」

 しかし、料金を上げなければ、増税分3%の利益が減ることになるため、今後は硬貨ではなくプリペイドカードの利用を促し、増税分の値上げに対応する考えだという。

 正式に増税が決まった消費税。私たちの暮らしにかかわる変化が今後も広がりそうだ。