ＴＰＰ（＝環太平洋経済連携協定）の閣僚会合が１９日、シンガポールで始まり、関税をめぐる駆け引きが続いている。

　初日は主に、参加各国がそれぞれ２国間の関税交渉を進めた。日本も朝からアメリカやニュージーランドなど７か国と個別に協議を行った。

　甘利経済再生担当相「かなり、話がかみ合ってまいりました。関係各国が日米協議の前進したことを受けて、一斉に間合いを詰める作業が始まっていると思います」

　甘利経済再生担当相は、最大の難関とみられていた日米協議で主張の差が縮まったことが、全体の交渉を加速させていると成果を強調した。しかし、メキシコの交渉関係者は「アメリカが日本にできることを、他の国もできるとは限らない」と話すなど、日米協議の進展が他の国との交渉にどこまで影響するかは不透明。

　さらに、知的財産保護や国有企業の規制などのルール作りでも対立は残っており、１２か国全てが納得できる妥協点にたどり着くには、まだ時間がかかりそうだ。