TPP大筋合意見送り 閣僚会合終了

TPP閣僚会合は20日に終了し、共同会見が行われた。シンガポールから本橋和彦記者が中継する。
今回も大筋合意は見送られる結果となった。終了後に公表された共同声明は、「交渉を終結するには何が必要か、共通認識を確認した」として成果を強調した。しかし、注目された日米の豚肉など農産品重要5項目の関税を巡る協議は、両国の業界団体が交渉の先行きに懸念を示していることから、今回は議論が進まなかった。日米両国は今月29日から2日間、アメリカで事務折衝を本格的に行い、合意に向けた道筋をつけたい考え。
また、TPP交渉は関税のほか、知的財産や環境の分野などでも大きな課題が残された。7月に首席交渉官会合を開き、事務折衝で間合いを詰めた上で閣僚会合を設定することで一致している。
TPP交渉は、アメリカの中間選挙が秋に迫っているため、この夏の大筋合意を目指し、交渉を加速させることになる。