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想像を実現する創造力 育むのはデジタル3

2017年10月25日 21:34
想像を実現する創造力 育むのはデジタル3

 NPO法人「CANVAS」理事長の石戸奈々子氏に聞く「飛躍のアルゴリズム」。3つ目のキーワードは「6足のわらじを履き続けている訳」。様々な肩書を持つ石戸氏にその理由を聞く。


■やっていることは1つだけ

――「6足のわらじ」ということなんですが、CANVASの理事長やデジタルえほん代表取締役、慶應義塾大学准教授、そして、デジタル教科書教材協議会の理事、政府の審議会委員、1児の母を務めていらっしゃるということなんですけれども、一体どれがメインなんでしょうか。

 私からすると、やりたいことっていうのはずっと変わらなくて、ずっとやってることは1つだけなんですね。繰り返しになるんですけども、「これからを生きる子どもたちに創造的な学びの場を作る」ということはずっとやり続けていて、それを形にするための手段として、たまたまNPOを立ち上げたり、会社を立ち上げたり、団体を立ち上げたりというこがあった。

 あくまでも自然の流れの中で、たまたまこうなったっていうのが正直なところではありますね。


■「わらじ」の正体は“最善策”

――でも1つの企業でずっとやるとか、あんまりそういう発想ではなかったってことなんですね。

 ただ、何と言いますか、どこかに就職してそこの会社の中で部署が変わったりとか、最近いろいろ転職というのも増えてきますけど、転職することと比べると、むしろずっと私は1つのことだけをやってたかなという気もしていて。そうこうするうちに、必要にかられて自分で立ち上げた団体もあります。

 ただ、1つ大事にしてたのは、1人では何もできないので、常にみんなでやるってことを大事にしてやってきた。みんなでやる中で新しくお声掛けいただいて、また活動が広がっていったり…ということはあったんですけど、あくまでも1つのことを軸をぶらさずにやってきたかなとは思います。


――つまり、やりたいことをやるということを軸に、アプローチは本当にいろいろあるということですね。

 やっぱりどういう法人でやるかというのは、手段かなと思いますので、それを形にするのに最善の方法を常に考えたとき…実際、最善かは分からないですけど、その都度その都度の判断の中でやってきたら、たまたまこうなっていったというところはあるかなと思います。