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今年の景気どうなる…「不安材料の多い年」

2019年1月11日 15:55
今年の景気どうなる…「不安材料の多い年」

世の中で議論を呼んでいる話題について、ゲストに意見を聞く「opinions」。今回の話題は「今年の景気ズバリどうなる!?」。日本テレビ経済部・鈴木あづさデスクに話を聞いた。

今週、行われた新年祝賀パーティーでは、企業のトップからこんな声が聞かれた。

西武HD 後藤高志社長「米中の貿易摩擦の問題、いよいよイギリスがEUから離脱するとか先行きが不安定、不透明な1年になると予想している」

オイシックス・ラ・大地 高島宏平社長「今年はジグザグの1年になるんじゃないか。良くなる予想も悪くなる予想もあるので…」


――なんだか不透明な感じのコメントが多いですが、ずばり2019年、景気はどうなるのでしょうか?

年始4日の東京株式市場はアメリカやヨーロッパの株安と円高があいまって、大発会の日としては過去3番目の下げ幅を記録しました。大発会というのは今年1年間のゆくえを占うとして注目されているんですが、下落幅は金融危機が起きる前の2008年に次いで3番目となりました。


――どうしてそんなに下げたんでしょうか?

米中の貿易摩擦がエスカレートしていることで、世界経済減速への懸念が強まっていたんです。そこへさらに、アップルが業績を下方修正したことで景気悪化が現実のものになるのではないかとマーケットが不安になったんです。

ずばり今年は「不安材料の多い年」になると思います。

内容をみてみますと…

・イギリスのEU離脱
・米中貿易摩擦の長期化
・日本の消費増税

イギリスのEUからの離脱問題、いわゆるブレグジットや、米中の貿易摩擦が長期化したり、一段とエスカレートするのではないかという懸念もあります。

一方、国内に目を向けると、今年10月には消費税率が10%に上がりますよね。


――どのくらい景気に影響するんでしょうか?

政府はキャッシュレス決済でポイント還元するなど、さまざまな対策を講じて景気の冷え込みをおさえようとしていますが、効果がどこまで上がるかは未知数です。

一方で、明るい要素もあります。今年5月に新天皇が即位されてGWは10連休になりますし、秋にはラグビーのワールドカップもあってレジャーなどの消費が活発になりそうです。

今年の景気について、三菱UFJリサーチ&コンサルティングの小林真一郎主席研究員は「雇用情勢をみても、新卒採用がバブル期以上の水準になっているので、海外の問題や消費増税などをうまく乗り切れば、今年中の景気の腰折れは回避できる。必要以上に悲観的になる必要はない」と話しています。

海外の不安要素を乗り切ってこのまま景気回復が続くのか、2019年は日本経済の底力が問われる正念場になりそうです。

【the SOCIAL opinionsより】