NYダウ 貿易摩擦や景気減速の懸念広がる
9日のアメリカ・ニューヨーク株式市場はアメリカとEU(=ヨーロッパ連合)との貿易摩擦や、景気の減速に対する懸念が広がり、ダウ平均は190ドルあまり値を下げて取引を終えている。
9日のニューヨーク株式市場ダウ平均株価の終値は前営業日比190ドル44セント安の2万6150ドル58セントで取引を終えた。また、ハイテク株が中心のナスダック総合指数も44.61ポイント7909.28で取引を終えている。
この日は、アメリカのトランプ大統領がEUからの輸入品に報復関税を課す用意があると警告したことで、貿易摩擦が強まる懸念が広がった。また、IMF(=国際通貨基金)が世界経済の見通しを下方修正したことで景気減速に対する不安が広がり、資本関連や素材関連など景気に敏感な銘柄を中心に売られる展開となった。
航空機大手ボーイングが発表した1~3月期の旅客機の出荷数が、前の年の同じ時期に比べて大きく減ったことで売りが膨んだことも相場を押し下げる要因となった。
市場関係者は、「明日は経済指標など金利が動く材料が複数発表される予定で、市場はその動向に注目している」と話している。