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経済
2019年4月11日 19:32

大豆が不作で高騰…納豆も値上げのピンチ

納豆の原料となる国内産の大豆が不作の影響で高値となり、価格が安定してきた納豆の値上げを懸念する声が出てきている。

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■大豆高騰…納豆用の小粒品種は前年の約2.6倍

水戸納豆で名高い茨城県水戸市の料亭で味わえる納豆づくしのコースメニューには、湯葉でくるんだ納豆の包み揚げや、納豆をエビやホタテと合わせた生春巻きが…。

記者「エビなどの海鮮に納豆の塩気がちょうど合っています」

同じ茨城県内にある工場では、手作業による納豆作りが行われていた。

菊水食品・菊池啓司代表「これが北海道のすずまるという小粒の大豆」

使っているのは直径5.5ミリ以下の北海道産の小粒な大豆。こちらでは国産大豆にこだわった約30種類の納豆を販売している。そんな中、近年、原料の大豆に異常事態が…。

菊水食品・菊池啓司代表「昨年から北海道の大豆は不作ってこともあるんでね。だからその部分もあって、絶対数が足りなくなってきてるから、(大豆の)値段が上がってきているというところ」

不作が影響し、去年から大豆の購入価格が上がっているという。

日本特産農産物協会によると、先月入札された2018年産の大豆の平均落札価格は、60キロあたり9312円で前年より1000円以上もアップしている。さらに、納豆用の小粒品種の価格は8600円ほどだったのが2万2816円と、前年の約2.6倍という“超”高値となっている。


■日照不足や台風…北海道の大豆に大ダメージ

国産大豆はなぜこんなにも値上がりしているのだろうか。築地にある豆を専門に扱っている問屋に聞いた。

山本商店・山本正人代表「4回の台風が北海道に影響を与えたもんで、(大豆や小豆など)豆の場合はだいたい9割からが北海道でまいていますんで、総じて全部がやられちゃったということで」

北海道庁によると、大豆の主力産地である北海道では去年6月以降、日照不足や低温が続き、大豆の生育が悪かったという。さらにその後、追い打ちをかけるように、何度も台風が接近。特に台風21号による大雨が大豆に大ダメージを与え、北海道全体の大豆収穫量は前年の8割ほどまで落ち込んだという。また、納豆に使われる小粒品種は通常の大豆よりも生産量が少ないため、今回、爆発的な価格上昇を引き起こしたという。


■今年も不作なら…メーカーの対応は?

大手メーカーなどでは、去年すでに、原料や物流コストなどが上がったことを理由に値上げを行っている。今回の価格上昇の影響を受け、今後、さらなる値上げに踏み切るメーカーはあるのだろうか。

納豆の国内シェア2位のミツカンは「現時点では、値上げは検討していない」としている。一方で、一部の中小の納豆を作る会社は、「高い小粒大豆から通常の大豆への切り替えを検討している」という。また、「今年とれる小粒大豆が不作だった場合、値上げせざるを得ない」など懸念する声も聞かれた。

国産大豆の価格高騰で納豆の価格はどうなるのか。今後の大豆豊作が期待される。