日産の立て直しは?“キーパーソン”に聞く

ゴーン前会長の逮捕後、日産をどう立て直すのか。新しい経営陣選びの責任者をつとめた井原慶子氏が、日本テレビの取材に応じた。
井原氏は現役のレーサーで、ゴーン被告がまだ日産の会長だった去年6月に社外取締役に就任した。
■ゴーン被告が会長だったころは
「取締役会自体が少し形骸化しているのではないかと感じました。時間が短い、事前の情報共有というところで、もう少し改善できるのかなと思いました」
「提案していったところ、今は本当に取締役会自体がすごい議論が活性化されて、そういった意味ではずいぶん変わったなと」
井原氏をトップとする日産の委員会は先週、新たな取締役候補案を決定し、西川社長も取締役候補とした。
「たくさんの経営幹部や社員の皆様にヒアリングしてまいりました」
■西川社長について
「(西川氏の)続投はどうかとの(疑問の)声もたくさんいただきました。経営者不正の問題を看過したことや、あとは検査の不正の問題とか、業績というところでどうなのかという指摘もたくさんいただきました。そんな中で続投してほしいという声もいただいたんですね。今すぐにたとえばトップを交代していくよりも、そういった方が、経営が安定することや業績の回復が早く進んでいくのではないかと、しっかりした土台作りをしてからバトンタッチしていきたいという結論に至った」
また、ルノーとの関係も人選に影響した。
「今まで一番ルノーと対話してこられた方だと思うんですよ。ルノーのみなさまからも信頼を得ているというふうに感じています。アライアンス強化に向けてさらにまたがんばってくださるということでした」
レーサーの井原氏は、自動車の国際機関でさまざまな人種の人たちとレースのルール変更や組織のガバナンス改善に関わり、問題を解決してきた。今後も、日産の改革に貢献していきたいとしている。