セブンイレブンどうなる? 買収狙うカナダのコンビニ大手が来日会見 店舗やサービスの維持は
セブン&アイ・ホールディングスに買収提案を行っているカナダのコンビニ大手が来日し、会見しました。買収した場合、店舗やサービスはどうなるのでしょうか。
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身近にある“便利な店”だからこそ。
会社員(60代)
「毎日(使う)。お昼のサラダ弁当、おかず。これが一番食べたいので」
専門学校生(20代)
「スムージー買いました。飲みながら学校行ったりとか便利です」
いま買収提案を突きつけられています。
専門学校生(20代)
「え~、買収されちゃうと悲しい」
会社員(20代)
「おにぎり系はなくならないでほしい。あとパスタは割と好きなので」
買収の標的にされたのはコンビニ最大手、セブンイレブンを傘下に持つ「セブン&アイ・ホールディングス」。13日、その“セブン”を狙う“黒船”が会見を開き、何を語るかが注目されました。
アリマンタシォン・クシュタール ブシャール会長
「日本が大好きです。日本のセブンイレブンはワールドクラスだ。“2社”が統合すれば、コンビニ界で真のグローバルチャンピオンになれる」
“ラブコール”を送るのは、カナダの「クシュタール」。
セブン&アイに対し、買収提案が明らかになったのは去年8月のこと。背景の一つには、円安に加え、株価が伸び悩み、企業の価値を示す「時価総額」が低かったことがあります。
セブン&アイグループは、コンビニ以外の多くの事業が業績低迷。しかし、売り上げに陰りがみえるものの、セブン&アイがアメリカで展開するコンビニは、全米1位の販売網を持っています。クシュタールにとっては、魅力的、かつ“お買い得”だったのです。
その「クシュタール」とは、一体何者なのでしょうか?
カナダの大手コンビニで、世界に1万6800店舗以上展開。グループ売上高は、セブン&アイとほぼ同規模の約10兆円。アメリカでは、セブンイレブンに次いで2位の「サークルK」ブランドを経営。記者が買い物をしてみました。
末岡寛雄記者・NNNフロリダ
「店内の印象は日本のコンビニとは違って、飲み物は置かれてるんですけどお弁当はありませんでした」
ホットドッグやスナックが中心。では、外国企業による買収で、コンビニのサービスの質は保たれるのでしょうか?
13日、私たちが向かったのは、東京・奥多摩町唯一のコンビニ。
常連客(70代)
「ちょっと足りないものを買わせてもらっている。向こうはもうお店ない」
客
「外資って利益を目的としているイメージがある。儲(もう)けがなければすぐ潰すとか」
地域住民の重要なインフラ。買収によって利益の少ない店舗が整理される可能性は?
会見で問われると…
アリマンタシォン・クシュタール ミラー社長
「(Q.買収で運営どうなる)セブンイレブンが成長するために投資をします。従業員の解雇や店舗を閉鎖することは計画にありません」
また災害時に生活の支援拠点として機能するコンビニ。有事の際の対応については…
アリマンタシォン・クシュタール ミラー社長
「私たちも洪水やハリケーン、山火事などに直面する。できることは少しでも早く店舗を再開し、地域に必要な支援をすることです」
有事の対応にも慣れていると自信をみせました。クシュタールは、引き続き友好的で双方に合意可能な内容を求め、協議を続けていくということです。