下請法違反での「勧告」13件…ここ10年で最多 公正取引委員会
公正取引委員会が買いたたきなどの下請法違反で企業に「勧告」した件数は、去年13件にのぼり、ここ10年で最多となりました。
公正取引委員会によりますと、昨年度、下請法違反や、その恐れがあるとして企業に対して行った「指導」は8268件で、2年連続で8000件を超えました。また「勧告」の件数は13件と、ここ10年で最多です。
たとえば日産自動車に対して、下請け企業36社に対し、発注した代金から30億円超を不当に減額した下請法違反で「勧告」していますが、公正取引委員会は「ピラミッド状の下請け構造を持つ自動車産業で、その頂点に立つ完成車メーカーに是正勧告」を行うなど、「サプライチェーン全体における価格転嫁が重要な政策目標となっている中で、積極的に対処した」としています。
一方、公正取引委員会は昨年度に続き、原材料や人件費などのコスト上昇分が適正に価格転嫁されているか把握するための特別調査を、すでに始めていると発表しました。
全国11万以上の事業者を対象にするもので、「協議を経ない取引価格の据え置き」などが確認された場合には、今回も事業者名を公表するとしています。