フジ親会社・金光社長「6月退任」発表 総務省に再発防止策を報告「楽しくなければテレビじゃない」脱却へ
フジテレビの親会社は、金光社長が就任する予定だった取締役会長にはならず、6月に退任すると発表しました。
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30日夕方、取材に応じたフジテレビの清水社長と、親会社フジ・メディア・ホールディングスの金光社長。そこで発表されたのは…
フジ・メディア・HD 金光修社長(70)
「私、金光修は本年6月の株主総会終結の時をもって退任いたします」
取締役会長となる予定だった、金光社長の退任です。
中居正広氏と女性アナウンサーとのトラブルをめぐり、「業務の延長線上」における性暴力だったと第三者委員会に認定されたフジテレビ。
「ハラスメントに寛容な企業体質」などと指摘され、経営陣の刷新が迫られる中、フジ・メディア・ホールディングスが先月公表した金光氏の会長就任などの人事案については、大株主であるアメリカの投資ファンド「ダルトン・インベストメンツ」が批判し、独自の候補者を提言していました。今回の判断、こうした状況をうけ、株主総会で人事案が承認されるかどうかも考慮されたとみられます。
金光社長は退任の理由について…
フジ・メディア・HD 金光修社長(70)
「一人の権力が長く滞留するということに関しては、制度として制限しておくべきだと。それは私の代で導入した方がいいだろうと。機関投資家からの意見ということではございません」
また、社外取締役3人も、株主総会をもって取締役を退任することが発表されました。
これに先立ち、30日夕方、清水社長と金光社長はそろって総務省を訪れ、再発防止策を報告。その内容は…
フジテレビ 清水賢治社長(64)
「社内の一部に『楽しくなければテレビじゃない』を過度に重視した風土が根付いていたことを重く受け止め、編成局・バラエティー制作局などの制作部門の組織を解体・再編します」
示したのは、8つの具体策です。
例えば「人権ファースト」を徹底する仕組みをつくることや、アナウンス室を編成・制作部門から独立させること。
女性社員の比率を増やすほか、若手を登用することで人材に多様性を確保することなどが盛り込まれています。また、管理職の女性比率も1年以内に3割にするとしています。