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経済
2021年11月25日 19:22

備蓄石油の放出 ガソリン高騰歯止めは?

備蓄石油の放出 ガソリン高騰歯止めは?
(c)NNN

リベンジ消費が見込まれている年末商戦に思わぬ影響が出ています。ある理由から生産が滞り、家電の品薄状態が起きています。一方、政府が備蓄石油の放出を決める中、今週のガソリンの価格が発表されました。果たして歯止めの効果はあったのでしょうか。



石油備蓄の放出が決定してから一夜明けた25日、ガソリンスタンドで給油をする利用客の願望は――

利用者
「130円、120円くらいまで下がってくれたら本当にいいですよね」

利用者
「140円台になると安心して乗れる」

都内のガソリンスタンド、シンエネ八幡山SSでは、レギュラーガソリンを1リットル159円で販売しています。ピーク時より6円下がっているといいますが、価格はここ5日間、据え置きのままです。

ガソリンスタンドによると、まだ放出が始まっていないため、ガソリン価格に変化はないとしています。

25日に公表された全国平均の小売価格では、1リットルあたり168円70銭で、前の週に比べ20銭の値下がりとなっていますが、価格は高止まりの状況が続いています。

シンエネ八幡山SS・佐藤大所長
「販売価格を下げるために備蓄を放出してくれると思うので、なにかしら良い方に影響があることは期待しています」



感染拡大がおさまった影響で高騰したガソリン。その影響は別の場所でも――

25日、都内の家電量販店では、店頭に並ぶデジタルカメラのほとんどが品切れになっていました。入荷予定を伝える表示も空欄のままでした。

慢性的に家電の品薄が続いているといいます。

また、ファクス売り場では数台の在庫はあるものの、新規受注停止のお知らせが貼られていました。

こうした背景にあるものは、ほとんどの家電に組み込まれている部品、半導体の不足です。

第一生命経済研究所 経済調査部首席エコノミスト・永濱利廣さん
「背景には半導体不足。コロナ禍で巣ごもり需要、リモート需要が増えて、半導体が必要な製品の需要が増えたと」

総合電機メーカーのソニーは、世界的な半導体不足の影響で、一部のデジタルカメラの受注を停止せざるをえない状況になっています。

これからどんどん寒くなる中、店頭では暖房器具も品薄状態だといいます。

家電量販店の担当者は「エアコンの在庫はまだあるが、次の納期が未定となっている」と話しています。

一方、空調メーカー各社は、現段階で生産に大きな影響は出ていないとしていますが、専門家は次のように指摘しています。

第一生命経済研究所 経済調査部首席エコノミスト・永濱利廣さん
「今年は(寒くなる)ラニーニャ現象という異常気象が起きていますので、今後さらに半導体不足の中で、エアコンの品不足は深刻化する可能性はあると思います」

そんな中でも、空調メーカーは試行錯誤を続けています。

ダイキン工業 広報・重政周之さん
「生産拠点の間で、半導体や部品の在庫状況を共有しあいながら融通しあう、そういったことを進めています」

また、ダイキン工業では安定供給を続けるために、正規品と互換性のある、代替品の半導体を探しているということです。

半導体不足などによる家電の品薄状態。専門家は、少なくともクリスマスや冬のボーナスなどで購買欲が高まる年末年始まで続くとしています。