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国内100社の株を不正に売買 証券口座不正アクセス“相場操縦”の疑いも

2025年4月28日 22:09
国内100社の株を不正に売買 証券口座不正アクセス“相場操縦”の疑いも

証券会社で、口座の乗っ取りなど不正アクセスによる株の売買が相次いで確認されている問題で、少なくとも国内の100社の株が不正に売買されていたことがわかりました。

「相場操縦」の疑いもあるとして、証券取引等監視委員会が売買の注文や株価の動向などについて調べています。

金融庁によると、証券口座が乗っ取られたのは、楽天証券、野村証券、SBI証券、SMBC日興証券、マネックス証券、松井証券、大和証券、三菱UFJ eスマート証券の計8社です。

犯罪集団が偽サイトなどで顧客のIDやパスワードを盗み、不正にアクセスして乗っ取ったとみられ、乗っ取られた証券口座から少なくとも国内の100社の株が不正に売買されていました。

金融庁によると、今年2月から4月16日までに、約506億円の不正売却と、約448億円の不正買付が確認されています。

また、高値での売りと買いの注文を同時に出して株価をつり上げる、「相場操縦」をしていた疑いもあり、証券取引等監視委員会が、金融商品取引法違反にあたる可能性もあるとみて調べています。

28日、会見した日本取引所グループの山道裕己CEOは「こうした問題は投資家に不測の損害を与えるだけでなく、証券市場全体の信頼を損ないかねない」とした上で、被害抑制に向け「証券会社や日本証券業協会、証券取引等監視委員会などと密に連携していく」と強調しました。

最終更新日:2025年4月29日 5:47