日本銀行が26日に公表した、企業間で取引されたサービスの値動きを示す10月の「企業向けサービス価格指数」は108.7となり、前年同月比で2.9％上昇しました。指数としては、1995年6月以来の水準です。

日銀によりますと、10月は価格改定が集中するため、幅広い品目で人件費を価格に転嫁する動きが見られました。特に30年ぶり（消費税率が引き上げられた際の値上がりはのぞく）となる郵便料金の大規模な値上げが指数全体を押し上げたほか、好調なインバウンド需要を背景に、宿泊サービスも前年比で高い伸び率が続いています。

また指数を構成する各種サービスを、人件費のコストが高いサービスと低いサービスにわけて分析した指数では、「高人件費率サービス」の伸び率（前年同期比）が3.3％と、2015年3月以来の高い伸び率となりました。日銀は税理士サービスや、旅行サービスなどの価格上昇が、伸び率を押し上げたとしています。