かつて買収から守った北尾氏、フジ側に改革求める「敵対なら徹底的に勝負」 親会社の金光氏「敵対しない」
フジテレビの親会社、フジ・メディア・ホールディングスをめぐっては、北尾氏が率いるSBI系の資産運用会社「レオス・キャピタルワークス」が約5.1%の株式を保有しています。
筆頭株主としては2005年の“ライブドア騒動”にも関わった村上世彰氏の長女、野村絢氏が旧村上ファンド系の投資会社と共同で約11.8%の株式を保有しているほか、これまでもフジに対して積極的に提言をしてきたアメリカの投資ファンド「ダルトン・インベストメンツ」が、関連会社とあわせて約7.2%の株式を保有しています。
そのダルトンは、北尾氏ら12人の新たな取締役候補を提案。
ダルトン・インベストメンツ
「日枝体制の残滓(ざんし)を一掃し、フジテレビの大変革を力強く推進する経営者たちを当社に送りたいと思います」
北尾氏によると、ダルトンから電話で直接、打診があり、受け入れたということです。
またダルトンは、フジの新しい人事案で、日枝氏がいたころに選ばれた5人の取締役が留任することを批判。交代を求めていますが、北尾氏は…。
SBIホールディングス 北尾吉孝会長兼社長
「清水さんは残しておいてもいいんじゃないかと。だいぶ昔の(体制の)カラーが薄い人だと。アニメをやっていたということもあるんでしょう」
新たな親会社の社長候補となっているフジテレビの清水社長だけは“支持”するといいます。その一方で…。
SBIホールディングス 北尾吉孝会長兼社長
「もし(フジテレビ側が)敵対するとしたら、私も徹底的に勝負します。いつでも受けて立ちます。5%くらい(株式を)買うのはわけないことです、私の方から」
こう、強くけん制。「手荒なことはしたくない」として、フジとダルトンで人事について話し合うことを求めました。
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これを受ける形で17日夕方、会見したフジ側。
フジ・メディア・HD 金光修社長
「当時の北尾さんがいわゆる“ホワイトナイト”として出てきていただいて、我々の目指す方向に修正してくださった」
かつての恩人からの「敵対するなら勝負する」と言われたことについては…。
フジ・メディア・HD 金光修社長
「我々、敵対する立場ではなく、検討していきながら我々の考え方をまとめていきたいと思っています」
自身も退陣を求められている金光社長。
──続投とも退任とも言えない?
「上場企業の代表者が、自分の行く末をここで発表するわけにはいきません」
また、金光社長は人事案を変える可能性についても、含みを持たせています。
(4月17日放送『news zero』より)