独自の装飾方法など用いて色鮮やかに 福井市の繊維会社の旧本社がリニューアル 近代化産業遺産のひとつ
福井空襲と福井地震にも耐え抜いた福井市の繊維会社の旧本社が、独自の装飾方法などを用いて鮮やかにリニューアルされ、高い技術力を全国にアピールします。
総合繊維メーカーセーレンの旧本館は、1937年(昭和12年)に竣工した耐震耐火構造の鉄筋コンクリート四階建ての建物です。
二階を正面入り口とした玄関や、そこから左右に伸びて勾配のある車寄せスロープが特徴的で、皇族の行啓のさいは応接室が休憩場所として使われました。
2008年に本社ビルが建つまで本社として使われ、経済産業省の近代化産業遺産に認定されています。
今回のリニューアルでお色直しした床には、セーレン独自の技術を用いて桜や大理石の柄が色鮮やかにプリントされています。
■セーレン 坂田弘美さん
「当時より趣がある状態を残しながら、壁や窓周りをきれいにした」
なお、建物は一般には公開されておらず、会社では今後商談などの場として活用し、福井の繊維メーカーが誇る技術力の高さを全国にアピールします。