備蓄米放出から1週間 ほかのコメは値上げの動きも 高値が続く理由は?
県内の食品スーパーで備蓄米の販売が始まって1週間あまり。消費者には好評のようです。その一方で、備蓄米以外のコメは今後 値上げの動きも。依然として高値が続く背景を探りました。
福井市内の食品スーパーでは、先週から5キロあたり3000円台半ばの価格で備蓄米のハナエチゼンの販売を始めました。
■Aコープやしろ店 山上剛副店長
「先週木曜に入荷して、1日20袋は販売していく感じで、売れ行きは好調 課題としては政府から放出されたコメ1強になってしまう」
備蓄米は販売から5日間で入荷した100袋が完売しました。
■買い物客
「備蓄米が切れているスーパーも多かったので、あるかなと来たがやっぱない 売り切れていたので残念」
「無くなったので買おうと思ってきたが」
想定を上回る反響に店では今週の入荷分を150袋に増やしました。
消費者にとっては、価格が800円ほど安いのが魅力のようです。
■購入客
「力はあるがお金はないよ」
「安い 多分備蓄米かな」
「でも高い 昔の10キロの値段 10キロで3000円くらい コメが値上がって高いと思うが、農家の大変さがわかるから仕方ないかな」
「あまり下がった感じがない 1.5倍ぐらいしている コシヒカリより安いコメなので、これだけ高くなると少しでも安いほうがいいかな」
3月の1回目の入札で、JA福井県は令和6年産の備蓄米2240トンを落札し、福井市内の卸売会社を通じて小売店に出荷されています。
一方で、備蓄米を扱う一部の卸売会社と「取引のない」小売店には備蓄米は入荷していません。
また、転売を防ぐため業者間の売り買いも出来ず、備蓄米の流通に偏りも出ています。
こちらは備蓄米を販売していない大野市内の食品スーパーです。
価格は安いコメですとコシヒカリで5キロ・3700円ほど。備蓄米との価格差はわずかです。
■かじ惣リブレ店 石田亮介店長
「ハナエチゼンの備蓄米を入れても、味のほうでコシヒカリのほうがコストパフォーマンスというか、価格なりのおいしさは感じられると思うので、その差がある 今の段階で備蓄米を入れる考えはない」
一方、コメ5キロの全国平均価格は4214円と史上最高値を更新し、店では値上げを検討しています。
■石田亮介店長
「5月よりコメの価格は1段階上がるのを聞いている 幾ら上がるかはわからないが、値上げが続いていく」
政府は来週中にも3回目の入札を行ない、7月ごろまで備蓄米を放出する一方、卸売業者同士で取引できるようルールを緩和して、価格の抑制を目指します。