すべてを化石燃料からバイオマス燃料に転換へ マツダが本社工場の溶解炉で実証実験 広島
マツダは二酸化炭素の排出量を減らすため、本社工場の溶解炉で使う燃料のすべてを化石燃料からバイオマス燃料に転換する実証実験を行いました。
実証実験が行われたのは、マツダ本社工場にある鋳造の基幹設備、高さ18メートルの「キュポラ溶解炉」です。通常は石炭から作るコークスという燃料を使用していますが、今回は燃料をすべてバイオマス燃料である”ヤシ殻からできた炭”に換えました。約1時間稼働させたところ、炉から出た鉄の温度も基準を維持し、通常通りの安定的な操業が確認できたということです。
■マツダ パワートレイン技術部 田中裕一 主幹
「他の工程に比べてCO2の)排出量の割合が多い。その元になっているのが石炭コークスです。すべての石炭コークスを全量バイオマスに転換するのが目指す姿です」
この溶解炉では年間約4000トンのコークスを使用していますが、2030年度までにすべてをバイオマス燃料に転換する方針です。マツダでは脱炭素化を進め、2035年に国内外の工場で二酸化炭素など温室効果ガスの排出を実質ゼロにするカーボンニュートラルの実現を目指します。
(2025年2月27日放送)