米大統領、新年度予算で雇用対策重視の考え
アメリカ・オバマ大統領は1日、11年度予算の基本方針を発表し、雇用対策に万全を期す考えを示した。
オバマ大統領が1日、議会に提出した予算教書では、アフガニスタンの戦費などがかさみ、10年度の財政赤字は約140兆円と過去最悪を更新する見通しを明らかにした。
オバマ政権は予算不足を理由に、NASA(=アメリカ航空宇宙局)の有人による月探査計画の打ち切りを発表するなど120項目に上る支出の見直しを打ち出した。一方で、雇用創出のために約9兆円を投入する方針を示したほか、国防予算については、約64兆円とアフガニスタンでの戦いが継続していることなどを理由に、前年に比べて大幅な増額を求めている。
中間選挙に向けて失業率を減らし、政権の求心力を回復することができるのか、オバマ大統領は早くも正念場を迎えている。