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英・保守党支持率が急落、政権交代に赤信号

2010年3月1日 8:32

 民主党政権が手本と仰ぐイギリス政治に異変が起きている。この春の総選挙で、政権交代は間違いないとされてきた最大野党・保守党の支持率が急速に落ち込み、どの党が勝っても過半数に満たない可能性が高まってきた。

 イギリスの次期首相と目されてきた保守党・キャメロン党首は、急速に支持率が落ち、緊張感を持って、先月28日の党大会を迎えた。「変化」を印象づけるため、保守党は様々な戦略を展開。「特権階級の代弁者」と批判されていたが、今回は移民やゲイなど、いわゆるマイノリティーの候補者を立てる。さらに、主婦や中小企業の労働者をポスターに起用し、「みんなの保守党」に生まれ変わったと訴えている。しかし、移民系有権者からは「投票してもらうためのトリックさ」「信じられない」などと冷ややかな声が出ている。

 この2年間、常に労働党より上回ってきた保守党の支持率は急速に落ち込み、党大会の朝には、その差がわずか2%となった。議席数に置き換えると、どの党も過半数には達しないことが予測される。

 先週末、国内総生産(GDP)がプラス成長に転じたことが発表され、イギリスも不況を脱したとされたことが現政権を支持する動きにつながっているとの見方もある。

 課題が山積の国をどう導くのか、5月とされる総選挙までの残り2か月、有権者は具体的な政策を示すようリーダーらに突きつけている。