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チリ地震から1週間、日本の食卓にも影響

2010年3月6日 21:05

 日本と貿易でのかかわりが深いチリ。1週間前に発生した大地震は、日本にも影響を及ぼしている。

 日本でも人気の高いチリワイン。日本は年間約200万ケースのワインをチリから輸入している。チリ中部・マウレ州は、ワイン造りが盛んな地区。ワイナリーでは地震で貯蔵タンクが倒壊し、ほとんどのワインがこぼれ出てしまった。

 チリのワインを日本で販売する輸入業者「メルシャン」の広報担当・横山清部長によると、当面は国内に在庫があるので、需給が問題になることはないが、現地ではちょうどこれから収穫が始まる時期で、それに対する影響については連絡を待っている状態だという。現地からは1週間の出荷停止の連絡があったという。

 ワインのほかにも、日本はチリから銀ザケを多く輸入している。価格が安いため、スーパーや弁当チェーンで多く販売されている。「日本水産」によると、現地のサケ養殖施設に大きな被害はなかったものの、流通の混乱で工場の稼働は流動的だという。

 ペンコに住む野口武史さん一家は地震発生後、着の身着のままで高台へと避難した。しかし、高台に避難したものの、ラジオからは「津波の心配はない」との誤った情報が流れたという。野口さんは「ラジオで『津波の心配が全くない』ってことで、みんな降りてきたんですね。あれで結構たくさんの人が津波にやられてしまった」と話す。津波の危険性を判定するチリの海軍が判断を誤ったとされている。

 地震発生から1週間がたつが、現地では今も激しい余震が続いている。