タクシン元首相派、政府に圧力を加える作戦
治安部隊との衝突で多数の死者が出た後もデモを続けるタイのタクシン元首相派は、デモの場所を繁華街に絞り、政府に圧力を加える作戦に出ている。
タクシン派は15日、もう一つの拠点だった繁華街にすべてのデモ参加者を集結させている。デパートが立ち並ぶ商業地区で集会を続け、経済的な損失を拡大させて政権に退陣を迫る構えだ。休業が続くデパートなどの損失は、一日あたり30億円とも言われている。
水掛け祭りと呼ばれる正月が明ける16日からは、さらにデモ隊側が人数を増やすとみられている。追いつめられつつある政権側は、半年以内の総選挙実施を検討しているもようだが、今すぐの退陣・総選挙を求めるデモ隊側は応じる姿勢を見せず、混乱はまだ収まりそうにない。