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金総書記 中国指導部主催の夕食会に出席か

2010年5月6日 3:32

 中国を訪問している北朝鮮・金正日総書記は5日夜、日本の国会議事堂にあたる人民大会堂に約4時間半、滞在した。中国の指導部が主催する夕食会に出席したものとみられる。

 近日中に行われるとみられる中朝首脳会談では、金総書記からすれば経済を立て直すための援助の獲得、日本や周辺国としては核問題で進展が得られるかどうかがポイントとなる。中国側は6か国協議の議長国としてのメンツを懸けて金総書記の口から「協議に復帰する」という言質を取りたいところで、「胡政権は北朝鮮が譲歩するという感触を得ているのではないか」と指摘する関係者もいる。

 しかし、約1年半ぶりの6か国協議再開に大きな影響を与えている問題がある。韓国の哨戒艦が沈没した問題に北朝鮮が関与したという疑いが、韓国内で強まっているのだ。韓国政府は「原因がはっきりするまで6か国協議の進展は難しい」と述べており、アメリカなどに足並みをそろえるよう要請している。

 金総書記としては、今、6か国協議復帰の意思を示したところでアメリカも韓国も動けないし、仮に「韓国哨戒艦の沈没に北朝鮮が関与した」という結論になった場合、「罪をでっち上げて自分たちこそ6か国協議を遅らせようとしている」と非難することもできる。金総書記はそこまで読んだ上でこのタイミングでの訪中を選んだのではないかという観測も出ている。