NYダウ反発、123ドル高の9939ドル
8日のアメリカ・ニューヨーク株式市場、ダウ平均株価は3営業日ぶりに値を上げた。終値は前日比123ドル49セント高い9939ドル98セント。ハイテク株中心のナスダック総合指数は、前日比3.33ポイント安の2170.57だった。
8日のニューヨーク株式市場は、大手格付け会社「フィッチ」がイギリスの財政に厳しい見方を示したことから、あらためてヨーロッパの財政問題に対する懸念が強まり、売りが先行して始まった。ダウ平均株価は午前中に一時9750ドル台をつけ、今年の取引時間中の最安値を更新した。しかし、その後、値ごろ感から買い戻す動きが入ってプラスに転じた。アメリカの連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長が7日、アメリカの景気が二番底に陥る可能性は低いとの見方を示したことが株価を支えた。
市場関係者によると、8日は「キャタピラー」や「アルコア」など景気敏感株が買われる一方、ハイテク株は売られる展開となった。これは、「アップル」が携帯電話端末「iPhone(アイフォーン)」の新型を発表し、「材料は出尽くした」という見方が広がったため。
一方、菅新政権の発足を受け、株価や為替に大きな影響は出ていない。アメリカの金融関係者は、新しく就任した野田財務相の財政政策のかじ取りに注目している。