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パク・ヨンハさん“自殺”看病疲れが原因か

2010年6月30日 21:09

 ドラマ「冬のソナタ」にも出演した韓流スターのパク・ヨンハさん(32)が30日早朝、韓国・ソウルの自宅で首をつって死亡しているのが発見された。警察は自殺とみており、病気の父親の看病疲れに加え、パクさんが行っていた事業や芸能活動をめぐるストレスが原因と推定している。

 地元警察によると、30日午前5時半ごろ、パクさんの母親から「パクさんが倒れている」と通報があった。パクさんは電気コードで首をつっており、すでに死亡していた。遺書は見つかっていないが、警察は自殺とみている。パクさんの遺体が安置されている病院には、日本でも有名なアイドルグループ「東方神起」のメンバーらが弔問に訪れた。ドアが閉ざされているため内部の様子はほとんどうかがい知ることはできないが、泣き崩れる女優の姿もあった。パクさんの遺体は30日から3日間、病院に安置され、7月2日に病院を出て、埋葬される予定。

 一方、警察の30日午後4時からの会見で、パクさんが死亡する前後の状況が明らかになった。警察は、パクさんが30日午前4時から発見された午前5時半の間に、自分の部屋にあった電気コードで首をつって死亡したとしている。パクさんはガンを患っている父親を自宅に引き取って看病していたが、30日午前0時過ぎに酒を飲んで帰宅し、父親に対して「お父さんの代わりに僕が痛みを受けるべきなのにごめんね」と涙声で話したという。警察は、状況からみて自殺であるのが明白なこと、遺族が希望していることから解剖は行わない方針。

 パクさんは普段、大変なことがあっても表情に出さない性格だったが、2~3日前、周辺の人に「いろいろ大変で生活の荷があまりにも重い」などと話していたという。パクさんは、「冬のソナタ」の大ヒットで日本でブレークし、それが韓国に波及してきたタイプの俳優で、日本での知名度を生かしてソウルを訪れた日本人の観光客向けに飲食店を開こうという事業の計画を持っていたという。こういった忙しさが引き金になった可能性もある。

 韓国では、日本よりも高い自殺率が問題になっている。中でも芸能人は、市民が「頻繁に起きるので驚かなくなった」というほど。このところ、大物アイドルが契約をめぐって訴訟を起こすなどトラブルも相次いでおり、韓国の芸能界をめぐる環境に、そして自殺が多発する社会の背景に何があるのか、波紋を広げそうだ。