北朝鮮、哨戒艦沈没に言及しない議長声明を

　ベトナム・ハノイで２３日に始まったアジア・太平洋地域の安全保障について話し合うＡＳＥＡＮ（＝東南アジア諸国連合）地域フォーラムで、北朝鮮が韓国の哨戒艦沈没事件への言及を避けた議長声明を採択するよう主張していることが、ＮＮＮが入手した文書から明らかになった。

　議長が用意した声明の草案は「哨戒艦が“攻撃”で沈没したことに深い懸念を表明」しているが、ＮＮＮが入手した北朝鮮代表団が主張している案では、哨戒艦事件そのものに直接、言及していない。また、２５日から行われる米韓合同軍事演習を「軍事的な脅威やデモンストレーションを用いるべきではない」と非難している。

　北朝鮮は制裁の解除を前提に、核問題をめぐる６か国協議を再開するよう求めているが、韓国やアメリカは北朝鮮の非核化に進展がなければ応じない構えで、議長声明に盛り込まれる文言をめぐるやりとりが続いている。