イラン初の原発、稼働開始に向け具体的作業
核開発疑惑が持たれるイランで初めての原子力発電所となるブシェール原発で21日、燃料棒を原子炉に装着する作業が行われ、稼働開始に向けた具体的な作業が始まった。
イラン・サレヒ原子力庁長官と建設を請け負ったロシア原子力公団のキリエンコ社長は21日、中央制御室などを視察した。ブシェール原発は出力100万キロワットの軽水炉で、着工から36年目の今年ようやく稼働する。21日には、燃料棒を原子炉に装着する作業が始まった。
イランは現在、核開発疑惑をめぐり、国際的な制裁を受けているが、ブシェール原発についてはアメリカも容認する姿勢を示している。濃縮ウランなどを使う核燃料の製造・供給からプルトニウムを含む使用済み核燃料の管理までを国際原子力機関(IAEA)の監視の下、ロシアが請け負うことになっているためだが、イランはウラン濃縮を続ける方針を明らかにしている。
ブシェール原発は来年夏、本格的な稼働を始める。