チリ鉱山事故 作業員の生活ぶり明らかに
33人の作業員が今も地下に閉じ込められている南米・チリの鉱山落盤事故で、地下700メートルで救出を待つ作業員たちの生活ぶりが次第に明らかになってきた。
当初、30日早朝から、救出のための新たな穴の掘削作業が始まる予定だったが、ドイツから送られる特殊なドリルが到着しておらず、30日午後以降にずれ込む見込みとなった。
地元の新聞は、この事故を連日一面で報じ、さらに紙面の多くを割いている。チリ北部は鉱山業界で働く人が多く、非常に関心が高い。33人を力強く励まそうという雰囲気が非常に強く、現場から車で約1時間の市街地では、33人の名前が書かれた応援する壁画や、「がんばれ鉱山作業員たちよ」というメッセージが街の至る所で見られる。
国のサポート態勢も日に日に強くなっている。5人がうつ状態に陥っていることがわかっており、心理学の専門家が電話でのカウンセリングを始めた。保健省によると、改善に向かっているという。また、栄養補給も管理され、破傷風などのワクチンの接種なども行っている。さらに、NASA(=アメリカ航空宇宙局)の専門家チームが来て、閉鎖空間での栄養面や精神面をサポートするためのアドバイスをすることになっている。
救出までに3~4か月かかる長期戦に、一丸となって立ち向かう機運は高まっている。