NY株4か月ぶり高値 景気後退終了宣言で
20日のアメリカ・ニューヨーク株式市場でダウ平均株価は大幅に上昇し、4か月ぶりの高値となった。
小幅な上昇で始まった20日の株式相場は、全米経済研究所が「景気後退は終了した」と宣言したことなどを受けて大幅に上昇した。全米経済研究所は中立の立場から経済情勢の分析を行う非営利の民間研究機関で、景気の分析結果は信頼が高いものとされている。それによると、07年12月から始まったアメリカの景気の後退は、09年6月に終了したという。景気後退の期間は18か月で、戦後最長を記録したことが公式に認定されたことになる。
この終了宣言や企業の好決算を受けて上昇したダウ平均株価の終値は先週末比145ドル77セント高い1万753ドル62セントで、4か月ぶりの高値となった。ハイテク株中心のナスダック総合指数は、先週末比40.2ポイント高い2355.83で取引を終えた。
ただ、全米経済研究所は「経済が良い状態にある」ことには触れていない上、10年春以降強まっている景気の減速については「再び景気後退を迎えた場合は、07年12月からのものとは別で、新たな景気後退になる」との見解を示している。