エジプトで日本式空港、開業へ
羽田空港(東京・大田区)の国際化で空港間の競争はいっそう激しくなるが、日本の空港経営を見習おうという動きが出ている。まもなくオープンするエジプト・アレクサンドリアのボルグエルアラブ空港を、カイロ支局・富田徹記者が取材した。
新空港は日本式の空港経営を目指しており、国際協力機構(JICA)や「成田国際空港株式会社」などが全面指導にあたっている。そのため、運航開始に向けて準備にあたっている職員の間では、「日本空港」というあだ名で呼ばれている。
エジプトの空港では便の遅れなどは日常茶飯事で、新空港のスタッフにとって、日本の空港の顧客サービスや時間通りの運航は新鮮に感じられたようだ。
リーダー「日本の空港からどんなことをとり入れたらいいと思う?」
スタッフ「一番大事なのは、利用客への親切なサービスだと思います」
一方、日本側にとっては、今後、空港経営のノウハウを世界に売り込みたいという期待もある。
成田空港とともに支援に当たる「日本空港コンサルタンツ」青井正さんは「今回の仕事を足がかりとして(空港経営ビジネスに)進出していければいい」と話す。
“日本流”が新たな息吹を吹き込んだ新空港は、来年、運航が始まる予定。