スー・チーさん「軍政と対話」解放後初演説
自宅軟禁が解かれたミャンマーの民主化運動指導者、アウン・サン・スー・チーさんは14日、解放後初めて演説し、軍事政権と対話を行っていく考えを明らかにした。
演説でスー・チーさんは、民主化勢力の結集を呼び掛けた。軍事政権に対しては、「敵意はない」として対話による和解を呼び掛けた。軍事政権の最高実力者、タン・シュエ議長と直接話し合いたいとしている。
軍事政権は、スー・チーさんに対し「解放についての条件はない」と活動の自由を認めているかのように見える。しかし、総選挙で軍事政権寄り政党の圧勝が確実になってからスー・チーさんを解放するなど、その影響力を警戒していることは明らかだ。
タイで活動するミャンマーの民主活動団体は「大勢の人を集めたスー・チーさんの力を見て、軍事政権が彼女を再び拘束するかもしれません」と話す。
軍事政権は、対話路線を打ち出したスー・チーさんからボールを投げられた格好。民主化活動を続けるスー・チーさんへの軍事政権側の対応が今後の焦点となる。