北が砲撃、韓国大統領が閣僚集めて緊急会議
北朝鮮軍は23日午後、朝鮮半島西側の黄海にある韓国側の島に砲弾数十発を撃ち込んだ。韓国・李明博大統領は、23日午後4時35分から関係閣僚を集めて緊急会議を開き、北朝鮮がなぜ明白な攻撃に踏み切ったのかを分析している。
砲弾が撃ち込まれたのは朝鮮半島西側の黄海上にある延坪島。23日午後2時半ごろ、北朝鮮側から砲弾数十発が撃ち込まれた。直ちに対応砲撃を行った韓国軍は約80発応戦し、午後3時31分に停止された。韓国軍によると、砲撃は2回にわたった。また、延坪島では複数の場所で火災が発生し、水も出ない状況のため、消火活動ができないという。
北朝鮮は今年3月、韓国軍の哨戒艦を魚雷で攻撃したが、その後は韓国に対話攻勢をかけていた。
韓国では、23日から30日まで軍の大規模な訓練を行っていて、この訓練に対して、北朝鮮軍から23日午前に「北朝鮮に対する攻撃の性格を持っているのではないか」という抗議があったという。また、韓国・YTNテレビは、島を守っている軍の陣地に砲弾が集中的に落ちていると伝えており、事実なら意図的に狙った可能性がある。
韓国政府は23日夕方、被害の出た延坪島の約1700人と近くの島などに住む5500人に退避するよう命令を出した。