米国、6か国協議に慎重な姿勢を崩さず
朝鮮半島の緊張が高まる中、6か国協議の首席代表による緊急会合を中国が呼びかけたが、アメリカと韓国は慎重な姿勢を示している。
中国・武大偉朝鮮半島問題特別代表は28日、緊急会合について、「枠組みを利用して重大な問題について話し合うもので、6か国協議の再開ではない」と説明した。協議再開に慎重な日・米・韓の立場を踏まえたもの。しかし、韓国政府は「ウラン濃縮や砲撃といった北朝鮮の行動を考えると、非常に慎重に検討しなければならない」と開催に消極的な姿勢を示した。また、アメリカ国務省も「北朝鮮が非核化の義務を果たす前に6か国協議が開かれることはない」と慎重な姿勢を崩していない。
中国で外交政策を統括する戴秉国国務委員は28日に韓国を訪れたのに続き、アメリカ・クリントン国務長官と電話で会談、調整を本格化させたが、緊急会合が実現するかどうかは不透明。
一方、朝鮮半島西側の黄海で行われている米韓の合同軍事演習は29日、2日目を迎え、敵の侵入などを想定した本格的な訓練を行う予定。