胡錦濤主席が演説 “対等な米中関係を”
中国・胡錦濤国家主席は、アメリカ・ワシントン滞在最終日の20日、今後の米中関係について演説し、対等な関係を築いていくことが重要だと訴えた。
胡主席は演説で、「相互に尊重し、互いに利益ある両国の協調的パートナーシップを共に築いていく」と述べ、対等な米中関係を推進していく考えを強調した。また、北朝鮮問題などで「米中の連携は不可欠だ」と主張し、「アジア地域の平和と安定のため、協力を強化していく」と述べた。チベットや台湾の問題については「中国の国内問題だ」として、アメリカの内政干渉をけん制している。
演説会場は、厳重な警備が敷かれた。周辺には胡主席の訪米を歓迎する人たちが集まる一方で、チベット問題などに抗議する人々のデモが行われた。双方がにらみ合う場面もみられ、会場周辺は一時、緊張が走った。
ワシントン滞在を終えた胡主席は、シカゴに移動する。シカゴでは米中の企業による新たなプロジェクトの調印式が行われる予定で、両国の経済面での結びつきを、より一層アピールする場となる。