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混乱続くエジプト、事態の収拾を探る動きも

2011年2月6日 9:13

 混乱が続くエジプトでは、5日も首都・カイロで反政府デモが行われたが、大きな衝突はなかった。一方で、事態を収拾するため、政治的な妥協点を探る動きも出ている。

 反政府側の中心地・タハリール広場でのデモは、5日も夜まで続けられた。軍が厳重に人の出入りを管理しているため、衝突などは起きていないが、4日の数十万人規模のデモに比べると人数はかなり減っていて、ケガをしている人の姿も目立った。

 こうした混乱が長引く一方で、市民生活は徐々に正常化に向けて動き始めている。政府は外出禁止令を大幅に緩和する措置を取った他、6日からは一部の銀行が業務を再開する予定。さらに市民からも、若者を中心とした反政府運動には理解を示しつつも、「そろそろ本来の生活を取り戻したい」という声が聞かれた。

 一方、政府は、事態の収拾に向けて政治的な妥協点を探っている。与党・国民民主党は5日、執行部の更迭を発表し、ムバラク大統領の二男・ガマル氏が要職から退いた。また、一部メディアによると、スレイマン副大統領が実権を握り、事実上の政権移行を実施するというシナリオも検討されているという。

 こう着しつつある事態をどう打開するのか、エジプト情勢は新たな局面を迎えている。