米大統領、予算教書で財政赤字削減を表明
アメリカ・オバマ大統領は、14日に発表した12年度の予算教書で大幅な財政赤字削減を打ち出した。
オバマ大統領は14日、アメリカ議会に予算教書を提出し、11年度の財政赤字は約1兆6450億ドル(約140兆円)と、過去最悪を更新する見通しを明らかにした。
オバマ大統領は12年度の予算教書で、今後10年間でアメリカの財政赤字を約1兆1000億ドル(約92兆円)削減する方針を表明した。国防予算を5年間で6兆円(約780億ドル)以上削減する他、税制改革などによって削減目標を達成したい考え。
一方で、雇用創出の狙いもある高速鉄道網の整備については、今後も投資を続ける他、教育分野などでも投資を行っていく方針を打ち出した。
オバマ大統領は「政権1期目に赤字を半減させること」を公約として掲げてきた。今回の予算教書は、来年の大統領選挙をにらんで赤字削減に本格的に取り組む姿勢をアピールするものとなった。しかし、野党・共和党は「予算教書の内容では赤字削減には不十分だ」と批判を強めている。
今後、予算をめぐって与野党の攻防が激しさを増すことになりそうだ。