政府や軍にカダフィ大佐離反の動き リビア
リビアの最高指導者・カダフィ大佐は22日、首都・トリポリで反政府デモが広がる中で一時流れたベネズエラへの国外脱出説について、テレビを通じて否定した。リビアで反政府デモが始まってからカダフィ大佐の発言が伝えられるのは初めて。しかし、政府や軍部内から離反する動きが続出している。
ロイター通信によると、トリポリに飛び火した反政府デモに対し、治安当局の銃撃に加えて、軍用機による空爆も行われている。
こうした中、リビア国連次席大使が21日、アメリカ・ニューヨークで「カダフィ大佐は退陣しなければならない。もう十分です。彼は国民が退陣を望んでいることを理解しなければならない」と述べるなど、政府内からカダフィ大佐を公然と批判する声が出ている。
また、軍部内でも、将校のグループが同僚の兵士にカダフィ大佐を追放するために民衆に加わるよう呼びかけたとの情報もあり、政権内部でも亀裂が広がっているもよう。