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邦人28人の安否依然不明 家族に疲労の色

2011年2月26日 19:38
邦人28人の安否依然不明 家族に疲労の色

 ニュージーランド・クライストチャーチの地震は26日、発生から5日目を迎えた。行方不明になっている日本人28人の安否は依然としてわからず、現地で情報を求める家族たちにも疲労の色が見られる。

 クライストチャーチから南東約10キロにある最も震源地に近い街・リトルトンは最も被害が大きく、街を象徴する海辺の古い建物は大きく崩れた。また、多くの家や建物も壁が崩れるなどの被害を受けた。

 クライストチャーチでは、日本から来た富山外国語専門学校の生徒の家族らが、警察による捜索状況の説明会に出席した。説明会では、家族側から身元確認の方法についての質問が相次いだという。これに対し、警察は「ささいなことでもいいから、身体的な特徴を教えてほしい」と要望していた。

 家族の一部はその後、生徒がホームステイしていたホストファミリーの元を訪ねた。生徒のものとみられる荷物を受け取っていたが、足取りは重く、家族には心痛と疲労が積み重なっている様子だった。

 警察はこれまでに145人の遺体を収容し、200人以上が行方不明だと発表している。遺体は歯型やDNA鑑定などによって身元の確認を行うという。

 日本を含む7か国の緊急援助隊が現地入りし、現在も救出活動にあたっている。ニュージーランド・キー首相は26日、援助隊の宿営地を訪れ、激励と感謝の言葉を述べた。時間との戦いの中で、懸命な救出活動が続いている。