米国で報復テロへの警戒強まる
01年のアメリカ同時多発テロの首謀者とされる国際テロ組織「アルカイダ」のウサマ・ビンラディン容疑者がアメリカ当局によって殺害されたことを受け、アメリカでは報復テロに対する警戒が強まっている。
オバマ大統領は2日、「アメリカは正義を果たすという約束を守ったのだ。ビンラディン容疑者が死亡し、世界はより安全になった」と述べ、今回の作戦の成果をあらためて強調した。
一方で、CIA(=中央情報局)・パネッタ長官は「アルカイダは確実に復讐(ふくしゅう)してくる。我々は警戒を怠ってはならない」と呼びかけた。
アメリカではすでに全土で警戒が強まっていて、ロサンゼルスでは空港などで警察官の数を増やし、警備を強化している。今後、テロにつながる情報を入手した場合には、警戒レベルを速やかに上げる方針。
また、同時テロの現場となったニューヨークの「グラウンド・ゼロ」では、ブルームバーグ市長が厳戒態勢の中、会見を行った。ビンラディン容疑者の死を祝うような言葉はほとんどなく、地下鉄や繁華街などでの警戒は続けていく方針を明らかにした。
ビンラディン容疑者を殺害したという高揚感がアメリカを包む一方、報復テロへの警戒が本格化している。